抽選で理事長になってしまい、正直どうなる事かと思いましたが、理事長という立場上「何もわかりません」「修繕委員会に丸投げ」というわけにもいきません。重松さんのお陰でプライベートに大きな影響を及ぼすことなく、なんとかこなせました。管理会社も「公平な立場でアドバイスを頂けるマンション管理士さんなら自分たちにとってもありがたい」と仰ってました。
大規模修繕工事を翌年に控え、管理費滞納問題も抱える中、抽選で理事長に就任することになったという千葉県内マンションHの管理組合理事長 大野様。思った以上に大変だったという理事長職を、重松マンション管理士事務所のサポートを受けながらどのように重責を果たされたのか、その課程や経緯をお伺いしました。
竣工 | 1998年 |
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戸数 | 88戸 |
マンション形態 | ファミリータイプ |
管理形態 | 大手管理会社に全面委託 |
主な支援内容 | 顧問契約(長期コンサルティング・支援契約)/管理費等の滞納問題/大規模修繕工事コンサルティング・支援 等 |
――なぜマンション管理士を起用しようと思ったのですか?
重松マンション管理士事務所と顧問契約をして2年目になりますが、実は、私たちの理事会が起用したのではなく、私たちの前期の理事会と修繕委員会が協議して起用しました。
ですので当時の詳しい経緯をお話することはできないのですが、大規模修繕工事の実施を控えていたことや、複数の管理費滞納があったので、専門家の力を活用して早く対応しようと考えたと聞いています。
そのため、通常総会を待たずに臨時総会を開催して承認してもらいました。私に引き継がれたのは、その数か月後の通常総会の後です。
――ご存知の範囲で、採用までの経緯や採用理由を教えていただけますか?
はい。重松さんの事務所が私たちのマンションに近かったこともあり、最初に修繕委員のメンバーの一人が実際に事務所を訪問して、重松さんの事務所の業務内容や実績などを確認したそうです。
その後重松さんに理事会で詳しい説明をしていただき、採用を決定したそうです。その時の説明が丁寧でわかりやすく、実績も豊富だったことが決め手になったと聞いています。
私自身は、重松さんの事務所が千葉だけでなく、東京や神奈川方面の管理組合のお手伝いもしている有名な事務所だと後で知りました。
――顧問契約では、実際にどのような業務支援を受けましたか?
▼駐車場抽選会の様子
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※ベージュのジャケットは重松重松さんには、アドバイザーとして、毎月の理事会に出席していただいています。理事会の議案は、前回の理事会の打ち合わせ等に基づき、管理会社が主なテーマを提案してくれますが、審議して決定するのは理事会でやらなければなりませんので、理事会で正しい判断ができるようにアドバイスしていただいています。
私も理事長になって初めて分かったのですが、実は理事会では、数多くの契約を業者と締結しなければなりませんし、住民からの要望や苦情にも対応していかなければなりません。
――理事長となると、やはり大変ですよね。
はい。思った以上に大変でした(苦笑)
業者とのやりとりや判断にはある程度の専門知識が必要ですし、人間関係にも気を遣わないといけないので、専門知識があって、しがらみがない適切な助言をしてくださる相談相手がいつも身近にいることは大変心強く感じました。
――管理会社に相談することはないのでしょうか?
いえいえ、そんなことはありません。別に関係がギクシャクしているとかではないですし、委託している業務のことや、ちょっとしたこととかは相談させていただいています。
しかし、管理会社に発注する場合もありますし、管理会社の業務内容のチェックを管理会社にお願いすることもできません。そういうことは、当然、専門知識があって管理組合の立場に立ってアドバイスしてくださる重松さん(のような外部の専門家)に相談することになります。管理費滞納の時のような、管理会社の委託範囲を超えることもそうですね。
――管理会社とマンション管理士をうまく使い分けされているのですね。
うまく使い分けしていると言われるとちょっとあれですが・・・そもそもマンション管理士と管理会社は、立場も業務内容も違いますので・・・。
ちなみに、重松さんは「管理会社は管理組合にとって大事なパートナー」だとおっしゃっていますが、管理会社の方も、「公平な立場でアドバイスを頂けるマンション管理士さんなら自分たちにとってもありがたい」とおっしゃっていました。
――それぞれが良好な関係を保ちながら、うまく役割分担できているのですね。
――先ほど管理費滞納のお話が出ましたが、もう少し詳しく教えていただけますか?
差し支えない範囲でしか申し上げられませんが、実は複数の管理費滞納があり、私が理事長になるかなり前から問題となっていました。
管理会社もそれなりには対応してくれていたそうですが、長期化した場合は管理委託契約上も管理組合自らが適切な対応をする必要があるとのことで、困った前期の理事会が重松さんに解決支援をお願いしました。依頼後、とても素早く対応していただき、深刻な滞納については区分所有法第59条競売という措置をとるためにいろいろと支援していただきました。今も引き続き支援していただいていますが、成果は着実に出ています。
――大規模修繕工事を控えているとのことでしたが、そちらの状況はいかがですか?
大規模修繕工事は来年なので、別途、修繕委員会が主体となって進めてもらっていますが、重松さんには修繕委員会のサポートもしていただいています。
――もう少し具体的に教えていただけますか?
まずは、大規模修繕工事に関して理事会と修繕委員会の合同勉強会を開催していただきました。
修繕委員の人たちは大規模修繕工事に関してある程度わかっている方々ばかりですが、輪番制の私たち理事はそもそもよく理解できていないので、勉強会はとても役に立ちました。
――勉強会のどのあたりが役に立ちましたか?
大規模修繕工事というくらいですから、単純に古くなったところを修繕するとか、汚くなった外壁を塗り直してきれいにするくらいに思っていたのですが、資産価値という観点とか、 工事の進め方にもいろいろあるとか、あとは、建設業界の裏話みたいなところとか・・・でしょうか。
専門的な難しいことは今も理解できていませんが、そこは修繕委員会や重松さんにお任せするとして、工事の流れや理事会として押さえておくべきポイントを知ることができてとても良かったです。
理事長という立場上「何もわかりません」「修繕委員会に丸投げ」というわけにもいきませんし、理事会として何をどう検討すれば良いかがわかったので助かりました。知っているのと知らないのとでは大きく違ったと思います。
――勉強会を経て、今どのように進めていらっしゃるのでしょうか?
結局私たちは、大規模修繕工事を「設計監理方式」で進めることに決定し、業界新聞を通じて設計事務所を公募することにしました。理事会で選定した設計事務所への業務委託が先日の臨時総会で承認されましたので、現在は修繕仕様の決定と工事業者の選定作業の段階です。
大規模修繕工事が近づくにつれて、修繕委員会や理事会の仕事量も増えて大変だと思いましたが、重松事務所に、設計事務所、管理会社、管理組合の調整役をやっていただいていて、とても助かっています。
ちょっと話が前後してしまいますが、大規模修繕工事をスムーズ行うには、管理組合が必要な注意を尽くして、きちんとした手順と手続きを踏んで進めることが一番重要、というようなことを勉強会の時に重松さんがおっしゃっていたのですが、とても説得力があったと思います。重松さんのサポートを受けてのことですが、お陰様でこれまで順調に進んでいますので。
――報酬額はいくらでしたか?
当初、月額57,750円(税込)で契約しましたが、当初よりサポート範囲が広がっているので、今度の通常総会で金額アップになる予定です。
――この1年間、重松事務所を活用していかがでしたが?
とても助かりました。総会後の理事会で、誰も理事長になりたがらないので仕方なく抽選をした結果、私が理事長になってしまいましたが、大規模修繕工事も控えていましたし、正直言ってこの先どうなる事かと思いました。
しかし、重松さんがいてくれたおかげで、プライベートの時間に大きな影響を及ぼすことなく、私でもなんとか理事長職をこなせたと思います。過去の理事長さんたちには申し訳ないと感じましたが・・・私が理事長になる前に、臨時総会まで開催して重松事務所と顧問契約をしておいてくださった前期の理事会と修繕委員会には大変感謝しています。
ご協力ありがとうございました。
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