マンション管理は区分所有者が主体となって実施すべきなのは分かっています。しかし、そのために必要な専門的な知識や時間は一般的な理事にはありません。大切な財産ですから、優秀なマンション管理士なら、それなりの報酬を払っても十分お釣りが来ます。予想通り大幅なコストダウンが実現でき(年間1200万円)、とてもリーズナブルでした。
管理業務主任者の資格を持ち、マンション管理に強い問題意識を持っていた神奈川県内のマンションA管理組合監事E様。なぜ様々な専門家の中で、当初からマンション管理士の起用を考えていたのか。優秀なマンション管理士であればリーズナブルだというその理由、そして、敢えて千葉在住の重松に依頼した理由とは。管理組合監事、E様にお話をお伺いしました。
竣工 | 1997年 |
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戸数 | 257戸 |
マンション形態 | 団地7棟 ファミリー |
管理形態 | 分譲会社系管理会社 |
主な支援内容 | 顧問契約(長期コンサルティング・支援契約)/管理費削減/管理規約の改正/ペット問題取り組み細則制定/建物診断・長期修繕計画作成等 |
――理事としてEさんが感じていた管理組合の問題点はどのようなことですか?
分譲時からずっと現在の管理会社に管理を委託していましたが、マスコミ等の情報で管理コストが高いと感じていました。
私は「管理業務主任者※1」という資格を保有しているので、マンション管理に関しては他の理事よりも知識があり、理事会でいくつかの提案をしました。その中の一つは管理コスト削減のための委託業務費の見直しです。
しかし、当然のことながら、管理会社はコスト削減に関してはなかなか動きが鈍いし、他の理事も積極的に私と一緒に行動しようとはしませんでした。ただ、当時の理事長は私の意見を良く理解してくれました。
※1:マンション管理に関する資格で管理業を行う際に必ず必要な資格
――Eさんはこの問題をどのように解決しようと思いましたか?
自分ひとりで管理会社とやり合っていても埒があかないと考えたので、専門のマンション管理士を起用して解決しようと思いました。
――いきなりマンション管理士ですか?
はいそうです。自分が見た限りでも管理コストが相当安くなるのはわかっていましたし、今後向かえる大規模修繕工事に向けた準備や管理費等の滞納者への対応など、他にもやるべきことが山ほどあると感じていました。
だから、優秀なマンション管理士であれば、ですが、それなりの報酬を支払っても十分お釣りが来る事はわかっていました。
――重松とはどのようにして知り合いましたか?
インターネットで探し、重松さんのホームページを見つけました。
無料相談が出来ると書いてあったので、まずはメールのやり取りをしながら無料でアドバイスを受けました。そして、自分の考えが間違っていないことを確信し、同時に、重松さんに協力してもらえれば管理コストの削減のみならず、その他の問題も少しずつ解決に向かうのではないかと思いました。
――その後どうされましたか?
その後東京駅で重松さんと面談し、現在のマンションが抱える問題解決のために顧問契約をお願いしました。
当初、重松さんは千葉在住と言うこともあり、横須賀は遠いし、神奈川県にはマンション管理士会の友人もいるので紹介してくれると言ってくれました。
しかし、何千万円も出して購入した大切な財産の管理を依頼するのですから、重松さんのように本業としてマンション管理士をやっていて実績のある人でないと安心して頼めません。資格を保有しているというだけで実績がないとか、本業の片手間で対応されるのであれば、自分がやるのと変わらないと思いました。
ですから、重松さんに無理を言ってお願いし、重松さんが引き受けてくれると分かった後は、すぐに理事長に紹介して、至急理事会の議案として提案してもらうことにしました。
予算的には、予備費があったので総会を開催することなく年度内数ヶ月の契約をし、その後の総会では正式に1年間の顧問契約を締結する旨議案にしました。総会では1名の反対者もいませんでした。
――重松さんを起用した成果は感じられましたか?
重松さんにお願いして現在の管理会社と交渉してもらい、一部仕様の見直しを行いましたが、ほとんどの仕様と業者を変更することなく年間に1200万円程度のコストダウンを実現することができました。
そのおかげで、管理費会計の剰余金は修繕積立金会計に振り替えることが可能となりましたし、今まで全額を管理費会計に回していた駐車場収入も、それ以後30%は最初から積立金会計に繰り入れることができました。
重松さんの顧問料は交通費等を含めて年間100万円強ですが、コストダウン出来た金額から見ればとてもリーズナブルだと思っています。
――管理コスト削減後の状況はどうですか?
その後は、依頼前に考えていたとおり、管理規約の改正、滞納区分所有者の裁判、ペット問題の解決、そして大規模修繕工事の準備と、山ほどあるやるべきことを着々と進め、管理組合主導で適正に管理を行えています。
――これまでを振り返りながら、最後に一言お願いします
マンション管理は、管理組合を構成する区分所有者が主体となって実施すべきだということは分かっています。しかし、そのためには専門的な知識や時間が必要です。
この2つは一般的な理事は持ち合わせていませんので、必要に応じて専門家をうまく活用する方が、理事の負担も軽減されてよいと思います。
個人的には、これから先、管理組合がマンション管理士のような専門家を活用して効率のよいマンション管理を実施することが、ごく当然になる時代が来ると思っています。
ご協力ありがとうございました。