管理費の高さと対応に不満があり、早めの改善が必要と感じてましたが、一発勝負の管理費削減に不安を感じ、マンション管理全体を考慮して重松事務所に依頼。質を落とさず24%の管理費削減を実現し、サポートはもちろん、修繕積立金の値上げも抑えられる見込みで本当に助かりました。
委託業務費の値下げ要求に応じない管理会社とダラダラと更新を繰り返してきたという、神奈川県内マンションB管理組合様。管理会社の日々の対応にも不満が募り、今後の管理組合運営や大規模修繕工事などを考えて早めの改善が必要と行動を起こした管理組合理事長、岡田様、前理事の高島様に、その経緯や管理費削減の過程などをお伺いしました。
竣工 | 2003年3月 |
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戸数 | 2棟 83戸 |
マンション形態 | ファミリータイプ |
管理形態 | 大手管理会社に全面委託 |
主な支援内容 | 顧問契約(長期コンサルティング・支援契約)/管理費削減/管理会社変更 |
――管理組合がそれまでに感じていた問題点はどのようなことでしたか?
竣工以来、分譲会社系の管理会社に管理を全面的に依頼していたのですが、雑誌やインターネットで調査した結果、当マンションの委託業務費等は高いのではないかと感じてました。そして、理事会では毎年のように委託業務費の値下げを管理会社に要求していたのですが、納得のいく回答が得られないままダラダラと更新を繰り返してきたのが実状でした。
――よくある話ですね・・・問題となっていたのは管理費だけですか?
いえ。その他にも、管理会社に対しては、提案してくる日常小修繕の内容、必要性、価格に関する説明が不十分だったり、日常発生する小さなトラブルに対する対処方法にも不満がありました。
竣工して日が浅いのでそれ程大きなトラブルはなかったものの、このままの状態が続くといずれは理事の負担の増大、大規模修繕工事の際の資金不足などが懸念される結果となりそうだったので、早めの改善が必要と感じてました。
――どのようにして重松マンション管理士事務所を知ったのですか?
当管理組合は、過去の役員経験者の中から有志数名が、任期終了後も「アドバイザー」として、役員時代の経験に基づき理事会運営をサポートしてくれてます。
その方たちが中心となって「管理費削減」を目的にインターネットでコンサルタントを調べて検討しました。
その結果、管理費削減コンサルタントには大きく分けては2通りあることがわかりました。1つは管理費削減を専門的にやっている会社で、自社独自のノウハウやネットワークを駆使して大幅なコスト削減を目標に業務を行い、報酬は年間削減額の50%〜100%というもの。もう1つは、管理費削減だけが業務ではなく、マンション管理組合運営の総合コンサルタントとしてのマンション管理士事務所。
管理費削減専門コンサルタントとマンション管理士事務所をそれぞれ複数選んでヒアリングを行ったのですが、その中に重松マンション管理士事務所が含まれていたわけです。
――ヒアリングや相談をした結果はどうでしたか?
当時の理事会で検討した結果、管理費削減専門コンサルタントは、確かに大幅なコストの削減になるかもしれないけど、どうも一発勝負的な感じを受けてしまい、その後のアフターケア等に一抹の不安を感じました。
逆に重松マンション管理士事務所は、マンション管理全体をみながら管理費削減にも取り組むという姿勢で、もちろんアフターケアのサポートもしてくれるとのことでした。
また、管理費削減にしても、いきなり管理会社やメンテナンス会社の変更を提案するのではなく、管理組合の意向を最優先にして進めるということだったので依頼しやすいと感じました。管理会社の変更が大前提ではなかったからです。
そんなこんなで各社からのヒアリングを行い検討した結果、重松マンション管理士事務所との契約を決めました。そして、通常総会で承認されたので、翌月から業務を依頼しました。
――業務を依頼した結果はどうでしたか?
重松マンション管理士事務所には、毎月の理事会に出席してもらい、まずは管理組合運営のサポートから入ってもらいました。その後、管理費の見直し業務に取りかかったのですが、事前にチェックしてもらった管理委託業務契約書や決算資料から、年間にかなりの金額が削減できそうなことは聞いてました。
理事会では、重松さんの意見を聞きながら当マンションのグレードに相応しい管理会社を数社選定し見積りを依頼したのですが、先ほども言った通り、管理組合は管理会社の変更を大前提としているわけではなかったので、アンケートの実施など居住者の意向を確認しながら慎重に進めてもらいました。
正直、ちょっと慎重すぎるのではと思うくらいでしたが(笑)、その方が良いとのことで、アドバイスに沿ってやりました。でも、(後日の)総会でもすんなり承認を得られたし、なるほどねと思いました。
――(笑)。他にはなにかありましたか?
そうですね。例えば、各社に見積りを依頼して、一覧表を作成する程度なら自分たちでも簡単にできると思ってたのですが、単に提出された見積もりを並べるだけの比較表じゃだめなこともわかりました。
そもそも、見積書の妥当性は素人の我々にはよくわからないのですよね(笑)。単純に金額を比較して、こっちは高い、あっちは安い、これは安すぎて怖いなとか(笑)、そんな感じで判断するしかできないわけで・・・。その上、この部分は高いけどこの部分は安いとかなると、どっちがいいのか判断できない。
それに、インターネットで検索すれば管理会社の評判を見つけることもできますが、全て思ったような情報が見つかるわけでもないし、どこまで信用していいのかもわからないので、業界での評判や他の事例を聞けたり、専門的な部分の判断のポイントをアドバイスしてもらったりできると、よりベターな判断ができて助かりますよね。
また、現地下見や質疑に対する対応なども見て、思っていたより大変な作業だったとわかり(笑)、やはり専門家に依頼してよかったなと思います。
――肝心の管理費はどのくらい削減できましたか?
各社からの見積り取得後に交渉を重ねた結果、現在の管理仕様を落とすことなく年間約300万円(従来金額の約24%)の管理費削減が可能であることが判明しました。一戸あたり、月平均約3千円のコスト削減ということになります。浮いたコストは、全額修繕積立金に回すことになりました。
――修繕積立金に回すことになった背景をお聞かせください
実は、購入当時の長期修繕計画では、10年間で2回の値上げをすることになっていました。しかし、業務委託費の高さもさることながら、修繕計画の内容にも疑問がありましたし、何か節約できる部分もあるだろうと、計画通りに値上げするのは納得がいかなかったので、値上げを一時凍結していました。
そのような背景があったので、少しでも値上げを回避するために全額修繕積立金に回すことにしたのです。
現在長期修繕計画の見直しをしているところですが、今回の管理費削減の結果、値上げ時期も値上げ幅も抑えられる見込みです。これは本当にありがたい(笑)。
――管理会社変更は前提ではないとのことでしたが?
はい。ですので、当時の管理会社とも平行して交渉を重ねていたのですが、別の管理会社の見積もりとはかなり開きがあったため、管理会社変更に傾いていきました。最後になって大幅な値下げを提示してきたのですが、過去数年間の交渉経緯などもふまえ、管理組合としては管理会社を変更することを最終決定しました。
その後、重松マンション管理士事務所のアドバイスを基に、アンケート等で事前に居住者の意向や意見を確認した上で総会で承認してもらい、管理会社変更(管理費削減)を実施しました。
そのあたりの進め方や書類作成なども随時サポートしてくれたので、大きな負担になることもなく、とてもスムーズにできたんじゃないかなと思います。
――管理会社変更決定後はどうでしたか?
総会で管理会社の変更が承認された後は、新旧管理会社の引継ぎに対してアドバイスをもらったり、立会いを実施してもらい、膨大な書類の引継ぎ等の確認もしてもらいました。もっと簡単に考えていたので、まさか引継ぎだけで半年以上かかるとは思いもしなかったですね(笑)。
以前の管理会社にしてみれば引継ぎに手間をかけたくなかったでしょうし、過去の管理会社の対応のことも考えると、自分達だけだったら、何かトラブルが起きてたかもしれません。管理会社変更後もきちんとサポートしてくれるコンサルタントに依頼して正解でした(笑)。
管理会社選定時には、当管理組合の事情をふまえてアドバイスをしてくれたり、ヒアリングしてくれたりもしましたが、現在は新しい管理会社に話をして保険や管理費滞納などの対応も積極的に進めてくれているので助かっています。
――重松マンション管理士事務所に支払った報酬はいくらですか?
トータル約90万円ほどです。管理削減専門コンサルタントだったら、最低でも削減額の50%、150万円ほど支払うことになったと思いますので、とても安く済んだと思います。中には削減額の100%、つまり300万円だったところもありましたけど。しかも、管理費削減後(管理会社変更後)のサポート一切なし、やるだけやって、ハイ、サヨナラで。
――その後、重松マンション管理士事務所とのお付き合いはいかがですか?
管理会社変更、管理費削減が無事に終わった今は、新たに顧問契約を交わし、引き続き管理組合のサポートをしてもらっています。長期修繕計画の見直し、滞納者に対する対応、電気代削減や日常小修繕に対するアドバイスなど、さまざまなサポートをしてもらい、現在まで良い形で管理組合運営を維持していると思います。これから、もっと積極的に管理組合運営に関わってもらうことも検討中です。
また、アシスタントとしてサポートしてもらっている横倉マンション管理士※1にも頑張ってもらっています。
――最後に、重松マンション管理士事務所へのご要望などがあればお聞かせ下さい
私たちのマンションは、比較的若いマンションで居住者も高齢化しているわけではありませんが、逆にいうと日常は自分たちの本業や家族のことでとても忙しい毎日です。
また、献身的なアドバイザーの存在はありますが、役員は1年で全員入れ替わってしまいます。そのような中で、今後も適切な管理組合運営を継続していけるようにサポートしてもらいたいと思います。数年後には多額のお金を使う大規模修繕工事も控えています。管理組合が間違った選択をして、無駄なお金を使わないためにも適切なアドバイスを望みます。
ご協力ありがとうございました。