千葉県内マンションK管理組合様
―管理費削減,顧問契約,長期修繕計画支援,専門委員会支援ほか

優れたコンサルタントは「管理組合の用心棒」のようなもの。企業の顧問弁護士同様、ピンチの時にも大変有用です

他に類を見ない複雑な管理形態のタワーマンション。仕様のグレードアップ&年3600万円の管理費削減を実現

当マンション特有の複雑な管理形態に伴う契約体系が改善され、また、管理の質を下げるどころか、大幅なコストダウンと仕様のグレードアップの両立を実現しました。
実力だけでなく顧客に対する総合的姿勢が整っている重松事務所には、会社経営のような効率的運営や管理会社の牽制維持等のため、今後もお付き合い頂きたいと願っています。

 千葉県内にそびえ立つ複合用途型タワーマンション。圧倒的な存在感を放ち、優れた利便性と快適な居住空間を兼ね備えたその裏側には、その特徴がゆえの複雑な管理構造があり、通常のマンションにはない希有な問題を抱えていました。主導権を管理会社に握られ、困難を極める状況下、数年の歳月をかけながら構造改革と管理コスト削減の実現を主導し、今なお改革・改善にご尽力されている当時の(施設)管理組合理事長K様に、依頼に至った経緯や現在までの状況などをお伺いしました。

千葉県内マンションK管理組合様 基本情報

マンション形態 複合用途型タワーマンション
管理形態 管理会社に全面委託
主な支援内容 専門委員会支援/管理コストの適正化支援(管理費削減業務)顧問契約(長期コンサルティング・支援契約)長期修繕計画サポート

ご相談のきっかけは?

3つの管理組合と8通りの権原が複雑に絡むタワーマンション

――ご相談前のマンションの状況を教えていただけますか?

 はい。まず、当マンションの特殊性からお話ししましょうか。
 当マンションは、普通のマンションとは違い住居だけではありません。住居と住居以外の施設が混在する複合用途型のタワーマンションです。

 それゆえ管理組合も複雑で、住宅管理組合、施設管理組合、全体管理組合という3つの管理組合から成り立っているんですよ。

●Kタワーマンション様の用途と管理組合イメージ

――3つの管理組合!それは特殊ですね。

 でしょう(笑)。
 でも、住宅管理組合、施設管理組合、全体管理組合があると聞くだけだと、何だか大変そうだけど、住居用の管理組合、施設用の管理組合と、それをまとめる全体管理組合があるだけで、区分が分かれた普通の管理組合が3つあるくらいのイメージじゃない?

――確かに・・・

 そんな簡単な話じゃないんですよ(笑)。
 全体管理組合といっても、住宅管理組合と施設管理組合を統括する管理組合ではなく、住宅と施設にまたがる部分を管理する管理組合のことなんですが、そもそも当マンションは権利関係が非常に複雑で、マンション内に4つの管理権原が存在します。

 仮にそれらをABCDとすると、Aだけ、Bだけ、Cだけ、という単純な話ではなく、それらに加えてAとCだけ、BとCだけ、AとBとCだけ・・・

――ちょ、ちょっと待ってください。頭が混乱してきました・・・

 はっはっは(笑)。
 簡単に言えば8通りの組み合わせがあるんだけれど、4つの権原が3つの管理組合に複雑に絡み合っていて、まぁ、とにかく複雑ってことですよ(笑)。

●Kタワーマンション様の権原と管理組合

――それは分かりました(笑)

 さらに、受託管理会社が2社存在し、3つの管理組合それぞれがその2社と契約していたため、管理委託契約が合計で6つありました。これも複雑でしょう?(笑)

●Kタワーマンション様の委託契約状況

――6つ・・・。はい(笑)

 当然に重複する部分や漏れがある可能性があると認識していましたし、そのために管理責任が不明確になる点は責任逃れの態度も見え、委託業務費も割高になっていると確信していました。

 でも、組合内部の意思統一が困難だった。

管理会社にコントロールされていた管理組合

――それはなぜでしょうか?

 当時の管理組合は、管理会社に完全にコントロールされている状況だったから。

 管理会社には、組合員の利益の為に動くように要請し、組合独自で改善出来る点はもちろん行ったけど、建物管理の内容に関する改善は、マンション管理に関する専門的知識がないのと、強制力を持っていなかったので、なかなか応じてもらえない状況が続いていました。管理会社スタッフを外した(理事だけの)会合を開くことすら出来なかった。

 だから、理事会で委託業務内容の精査や管理コストの削減に関するような議論が出来る状況ではなかったわけです。

――なるほど、管理会社スタッフが理事会で睨みを利かせていたら難しいですね。
管理会社が主導権を握っている例はこれまでのインタビューでもありましたが、タワーマンションでもあるのですね。

 あるんですよ(笑)。
 そういう状況でしたので、組合理事会の意思統一が出来ない状態では、足元を見られて管理会社との建物管理改善交渉はうまく進まず、このままではいつまでたっても問題が解決しないと感じました。

<K管理組合様が抱えていた問題点>

  1. 権利関係が複雑な上に3つの管理組合があり、それらの責任分担がハッキリしていなかった
  2. 2社の管理会社と6つの業務委託契約を結んでいたが、重複や漏れによる管理責任の曖昧さ、委託業務費の無駄が生じていた
  3. 管理組合が管理会社にコントロールされており、問題解決に向けた議論すら出来ない状態だった

プロジェクトチーム(専門委員会)の立上げ

――その状態からマンション管理士を起用するのは困難だと思いますが、ご相談に至るまでの経緯をお聞かせください。

 当然このままではよくないと思っていたので、「1:99の理論」を基に、一緒に改革を進められる仲間・同志を増やしていくことにしました。

――1:99の理論とは何でしょうか?

 1:99、つまり、改革賛成が1、反対が99の状態では物事は変わっていかないが、改革の同志を徐々に増やしていき、5:95になると光が見え始め、10:90になると、ついに改革の活動が動き出す、という理論があるんですよ。

――なるほど、初めて聞きました!そのような理論があるのですね。
しかし、そう簡単にはいかないと思いますが・・・

そりゃ、簡単ではなかったですよ(笑)。
先ほど言った通り、まず管理会社スタッフが睨みを利かせていましたから。その管理会社スタッフを外して理事だけで協議出来るようにするだけで、組合発足以来、実に3年を要してるんですよ。

――3年もですか!

 そう、3年も(笑)。
 長い道のりだったけれど、管理会社の影響力を弱め、仲間を増やしていった結果、管理品質が低下しないという条件付きではあったものの、今まで管理コストの見直しに消極的だった理事も管理コストを適正にすることに反対しなくなり、プロジェクトチームを立上げるところまでなんとかこぎつけました。

 そのプロジェクトチームの名称は「管理業務改善委員会」としました。

――改革推進派によるプロジェクトチームが出来たわけですね。

 いや、そういうことも出来たんだけど、実は組合員の一般公募方式を採用し、改革推進派以外の方々にも幅広く入っていただきました。

――公募ですか?改革推進派だけで構成すれば簡単そうに思いますが・・・

 もちろん、改革推進派だけではないので様々な議論がありましたよ(笑)。
 ただ、この先実行に移すためにも、透明で公平な議論が出来るように配慮しました。

――なるほど・・・

 当マンションの特殊性もあるかもしれないけど、結果をみても、当時のこの判断は正しかったと思います。

 そして委員会で何度か議論を重ねた結果、その道の素人集団だけではやはり力不足だなと。時間もかかるし思うような成果に繋がらない可能性が高く、それなら外部の専門家(コンサルタント)を起用して速やかに実行する方が、費用対効果の面からも合理的で得策であるとの結論に達しました。

――解決に時間がかかればかかるほど、無駄なコストが積み重なっていくわけですからね。

 その通り!ある程度のコスト削減が見込めるのなら、早く解決する方が断然得でしょう。何もしないでいたら、(無駄なコストが)一体幾らになっていたか。結局その無駄なコストを負担するのは我々自身ですし、コストの話だけでなく、我々にとってより快適な状態、適正な管理が出来ている状態にすることは、「住み続けたい」「住んでみたい」と思ってもらえる魅力あるマンションであり続けるために必要なことだと思うんですよね。
 ただ、そうは言っても様々な意見があるので、「外部専門家を起用して進める」という合意に達するまでに、結局延べ3ヶ月を要しました。

――そこまでもすんなりまとまったわけではないのですね・・・

契約までの経緯と起用の決め手は?

ガラス張りのプロセスでコンサルタント選定を実施

――そこから重松マンション管理士事務所起用までのプロセスをお聞かせください。

 外部専門家の起用については、「特定委員の意見で選定はしない」「ガラス張りのプロセスで行う」という合意があったので、その合意に沿って透明性の高いプロセスで行いました。

 コンサルタントはインターネットを使って情報収集しながら探し、まずは8社程度のコンサルタントを選定。そこから検討を重ねて重松事務所を含む3社に絞り込み、ヒアリング、見積取得、プレゼンテーション等を経て比較検討し、最終的に決定に至った、というのが決定までの流れです。

――重松マンション管理士事務所に決めたのはどのような理由だったのでしょうか?

 専門委員会では、コンサルタントの比較検討に際し、あらかじめ幾つもの評価指標を設定していました。

 具体的には、「依頼への理解度(依頼者の趣旨の理解度)」から始まり、「どのように実現するのか(手法の明確さ)」とか「実績・事務所規模」。もちろん、「コスト削減予想金額」や「報酬額」もありましたね。

この提案なら、当マンションにふさわしい管理を実現出来るのでは
重松事務所なら、実績も多く安心して任せられそうだと思った

――なるほど。それらを使って公正に選んだというわけですね。

 そうです。それらを使って、公正な観点から総合的に判断して決定しました。大事なところですからね。それらの指標の中で、特に決め手となったのは4つです 。

1.依頼への理解度(依頼者の理解度)

これまでの経緯や当マンションの特殊性をよく理解していると感じたこと。
そしてそれが具体的な提案に繋がっていたため、多くの委員に支持された。

2.実績・事務所規模

重松事務所は業務実績が多く、また、多数のマンション管理士が所属し、支援体制が整っているため、安心して任せられそうだと感じたこと。
担当の重松さんと辻根さんも、この業務に対して豊富な経験があることは面接してすぐにわかった。

3.どのように実現するのか(手法の明確さ)

管理組合の主体性を尊重しながら進められる手法が良いと思ったこと。
また、重松事務所の提案は、管理会社の変更も一つの手段としながら、当マンションにふさわしい管理の形を実現出来そうだと思ったこと。

4.報酬額

リーズナブルで納得感があったこと。
重松事務所の場合は作業工数を明示してのフィー方式でしたが、他の成功報酬タイプのコンサルに比べるとリーズナブルであり、事務所の実績や実力、提案内容(支援内容)も含めて納得感があった。

ご依頼内容と結果は?

建物管理改革プロジェクト委員会を立ち上げ

――それでは、重松マンション管理士事務所起用後についてお伺いします。
まず、重松事務所にはどのような依頼をされたのでしょうか?

 一言で言えば、「建物管理適正化のためのコンサルティングとサポート」。

 起用決定後、「建物管理改革プロジェクト委員会」を立ち上げ、月1回のペースで開催しながら本格的な管理適正化に取り組みました。重松事務所には、専門的・技術的な部分はもちろん、委員会運営を含めた全面的なコンサルティングとサポートをしてもらいました。

 余談ですが、専門家の必要性を説いていた時は、我々に足りない専門的・技術的な部分のことしか頭になかったんですよ。正直ね。でも、本件では、その内容上、議事録作成を管理会社にお願い出来ませんから、重松事務所起用までの期間は自分達で議事録を作成していたわけです。これが結構な負担でね。

 しかし、(重松事務所を起用してからは)重松事務所が議事録素案を作成してくれるようになったので、かなり負担が減り助かりました。本来時間を多く割くべきところが疎かになっては本末転倒ですしね。

●建物管理改革プロジェクト委員会立ち上げまでの道のり

――なるほど。大事な議論や意思決定に集中出来るとありがたいですね。
委員会では、具体的にどのような取り組みをすることになったのでしょうか?

 重松事務所から初回の委員会開催時にマスタースケジュールが提出され、約1年間で4つのテーマについて取り組むことになりました。

<取り組むことになった4つのテーマ>

  1. 現在の管理仕様の実態調査
  2. 実態調査内容と居住者アンケートを経て、新しい管理仕様を策定
  3. 新管理仕様の基、適正な委託業務費の算出及び複数の管理会社からの見積取得
  4. 委託する管理会社の決定及び決定した管理会社の業務チェック

 委員会では、毎回あらかじめ決められた議題に従い、事前配布された資料に基づいて議論や協議を重ねていきました。非常に効率良く運営出来たと思います。

丁寧な進め方で、着実に合意形成

――新しい管理仕様策定のところが、単なるコスト削減と違うところでしょうか。
結果については後ほどお伺いしますが、重松事務所の進め方についてはいかがでしたか?

 全体的に、業務の進め方がとても丁寧。
 先ほども言いましたが、改革賛成派だけで構成した委員会ではなかったから、必ずしも全員が前のめりではないわけですよ。管理品質が低下しないかという不安は皆ありましたしね。それでそういう合意を得て進めたわけですが。

 また、私自身、当時の管理会社2社と契約する変則的な契約内容には疑問を感じていたし、委託業務費についても満足はしていなかったけれど、契約形態、管理コスト、業務内容が改善されれば、管理会社を変更しないでもよいと思っていたので、いきなり「管理会社を変更しましょう」と言い出されたりしたら厳しかったんじゃないかな。

 そういう点もあって重松事務所を起用したわけですが、期待通り重松事務所はその提案に沿って丁寧に進めてくれたので、皆が抵抗感なく議論に参加してくれたし、用意してくれた資料や専門的なアドバイスも含め、だんだんと理解を示すようになっていきましたね。

 それから、PDCA(Plan Do Check Act)の手順がとても分かりやすく、繰り返しになりますが、非常に効率の良い委員会運営が出来たと思っています。

専門的サポート+運営サポートがポイント
業務執行機関として、会社経営のような迅速かつ効率的な運営を実現

――重松事務所の支援内容についてはいかがでしたか?

 一言で言えば、安心して任せられた、頼りになったってところかな。

 進め方もそうだけど、一つ一つ丁寧に対応してくれたし、我々に足りなかった専門的・技術的なことについて、その都度的確なアドバイスをもらえたので、進むにつれてプロジェクト委員の信頼感が増していくのが分かりましたね。

――もう少し具体的に教えていただけますか?

 一つは、やはりすぐに相談出来る専門家がいるのは大きかったなということ。
 管理コストを適正化したいが専門知識がない、というのが我々最大の課題だったので、我々が疑問に思ったこと、知らないことについて、豊富な経験や専門知識を基にしたアドバイスは大いに助かりました。なかなか知ることが出来ない実例や業界事情なども知ってますし、プロセスとスケジュールがしっかりと掲示された中で進めていくので安心感がありますよね。

 もう一つは、資料作成などの支援が大変助かったということ。
 重要な意思決定をしていかなければならない節目節目で判断しやすい資料を作成し、説明してくれたのは本当に有り難かったですね。

 資料だけでなく議事録もそうですが、要は、我々が本当に時間をかけなければならない、議論や意思決定に集中出来る環境を作ってくれるので楽なんですよ。だから、今までよりスピーディーに効率良く物事が進んでいくし、一方で、我々の負担は減っている。重松事務所は常に複数人で対応していたので、その分大変だったのだろうなと思いますけど(笑)。

 そうか。あの状態に慣れてしまったので今まで意識してなかったけれど、そこは大きなポイントだね(笑)。私も会社経営をしていますが、マンション管理の業務執行機関として、会社経営のように効率良く運営出来るのは、重松さんの過去の経験も活きてるのかな。

※所長の重松は、マンション管理士として独立する前に会社役員経験があります

<重松マンション管理士事務所の主な支援内容>

  1. マスタースケジュールの作成と進行管理
  2. 各プロセス及び委員会運営等のコンサルティング、必要に応じたファシリテーション
  3. 現地調査による管理実態の確認(把握)
  4. 居住者の意向調査のためのアンケートの実施とその分析
  5. Kマンションにふさわしい管理内容の確定と適正な管理コストの算出
  6. 詳細の管理仕様書作成
  7. 有力な管理会社のリストアップ及び絞り込み支援
  8. 複数の管理会社からの見積取得(現行管理会社にも新仕様で依頼)
  9. 多くの聞き取り調査等も踏まえた管理会社の評価表の作成
  10. 議事録素案の作成
  11. その他判断材料になり得る多数の資料作成

管理会社を変更せずに、管理委託を一本化

――それでは、活動の成果についてお聞かせください。
2つの管理会社に委託していた状態から、管理コストも含め、どのようになったのでしょうか。

 時間をかけて調査やアンケート、そして新しい管理仕様を策定した後、まずは複数の管理会社に絞り込みました。そして最終見積の結果、金額だけの話をすると、当時契約していた2社が提示した最終見積金額は、1社が2番札、もう1社は4番札でした。

――金額だけで選べば、現行の管理会社2社は落選という状態ですね。

 ええ。ただ、1番札と2番札の金額は僅差だったんですよ。
 そこで、見積金額の他、重松事務所が作成した多くの調査資料や各社プレゼンテーションの内容を検討し議論を重ねた結果、2番札だった現行の管理会社に建物管理業務を一本化して契約を改編統一する、という結論に達しました。

 つまり、従来契約していたもう1社とは契約を終了しましたが、結果的に管理会社の変更は行わなかったということです。

●建物管理改革プロジェクト後の委託契約状況

管理品質を下げずに、年間約3600万円のコスト削減を実現
清掃仕様は逆にグレードアップ

――1社に統一して再契約になったのですね。
肝心の管理コストについてはどうなったのでしょうか?

 年間で約3600万円の削減を実現しました。しかも、現行の清掃仕様をアップさせた上でね。

 ちなみに、削減出来た3600万円のうちの500万円は、実は重松事務所の起用が決定した時点で管理会社から自発的に減額する申し出を受けたものなんですよ。重松事務所を起用するというだけで勝手にそれだけの効果が出たのには驚いたけれど、確実にもっと削減出来るという確信にも繋がりましたね。

●コスト削減の成果

――年間3600万円は大きいですね!
ちなみに、重松事務所が当初掲示した削減予想額は、他のコンサルタントに比べてどうだったのでしょうか?

 一番大きくはなかったですね。
 成功報酬タイプのコンサルは、当初重松事務所が提示した削減予想額よりもはるかに大きい金額を提示した会社もありましたから。しかし、削減額重視、徹底的に削減することを追求するように見受けられ、「管理品質を下げないこと」が大前提の中で、仮に大幅なコスト削減を実現出来たとしても、品質やその後の不安を拭えなかった。

 また、削減額を重視するために、管理会社の変更や、清掃や植栽管理の業務を、管理会社を通さずに直接業者と契約する前提のような感じもあり、その後続く維持管理が理事会の負担増になる懸念もあったしね。

――そうは言っても金額は気になりませんでしたか?

 そりゃ、気にならないわけじゃない(笑)。
 ただ、私も含め、このマンションの人達は、利便性を損なうとか、自分達の負担を増やすとか、快適な生活を犠牲にしてまで徹底的に安くしたいとは思ってないんですよ。

 だからこそ、「管理の質を落として委託業務費を下げても最終的には区分所有者のためにならない」という重松さんの意見と提案内容を踏まえて、まずは現状の管理状況の把握と、組合員の満足度に乖離がないか等、組合員が望む管理内容をじっくりと時間をかけて決めることから始めたわけです。

 詳細な管理業務仕様書の作成にも、非常に時間をかけたんですよ。
 このマンションは、最初にお話しした通り複合用途型のマンションなので、権利関係が複雑であったり、区分所有者の価値観が大きく異なっていたりで、仕様書を作り上げるのにものすごい手間がかかっている。でも、重松事務所は根気よく丁寧にやってくれました。

▼管理業務仕様書作成のために作成した資料やアンケートの一部

成果は契約の一本化やコストダウンだけにあらず
管理会社は変わらずも、協力的な所長就任で風通しが良くなった

――なるほど、削減額の追求ではなく、あくまでも「適正化」が目的なのですね。

 そう。今回は、それだけである程度安く出来る確信がありましたからね。まさかここまで削減出来るとは思いませんでしたが。
 契約もスッキリ。責任の所在も明確になった。その上大幅なコストダウンを実現した。思い描いた通りになって満足ですね。

 それから、結果的に管理会社は変わっていませんが、組合運営に極めて協力的な所長が就任したことも、(一連の活動と重松事務所起用による)成果の一つと言えると思います。以前よりも風通しが良くなったと感じますね。

――またお金の話で恐縮ですが・・・最終的な削減額は、当初の重松事務所が掲示した見積に比べてどうだったのでしょうか?

 当初の掲示額より多かったですよ。やっぱり少しでも多く削減出来れば有り難い(笑)。削減額そのものについても大満足だね(笑)。

 しかも、管理の質を下げることなく、清掃の仕様はグレードアップしてるわけですから。本当によくやってくれたと思っています。

――ありがとうございました(笑)

その後は?

顧問契約を締結し、改革後の良好な状態をキープ
長期修繕計画と修繕積立金の改訂にも着手

――プロジェクト終了後の重松事務所との係わりについてお聞かせください。

 理事会で検討し、管理組合の顧問として引き続き関わってもらうことにしました。

 建物管理の適正化は一段落し、引継ぎもしっかりやってもらったけれど、念のため引き続き管理会社の業務チェック等をお願いしたかったし、日常の管理組合運営に関し、経験豊富な重松事務所の知見を活用して今の良い状態を維持したかったというのが主な理由。

 それから、管理コストが大幅に改善したことを受け、当マンションの長期修繕計画と修繕積立金の改訂も必要と考えていたんですよ。その時はまだ具体的な話にはなってなかったのだけれど、それについても専門家としてコンサルティングをしてもらいたかった。

 その後の実績を考えると、この顧問依頼は大変良く、費用対効果も十分に発揮されていると評価しています。

顧問マンション管理士は、管理組合の「用心棒」のようなもの
重松事務所は、実力だけでなく顧客に対する総合的姿勢が整っている

――削減出来た分をどう有効活用するかも重要なテーマですね。
顧問契約後も含め、これまでを振り返って全体的な感想をお聞かせください。

 コンサルタント導入までの道のりは長かったけれど、実際に重松事務所に依頼してきちんとした成果が出た上に、その後もウインウインの関係が続けられてとても良かったと思う。

 管理コスト削減の成果は言うに及ばず、その後の修繕工事の内容精査・コスト削減や、管理会社が要求する支払内容の精査に基づく修正等、組合側が得たメリットは、どれもコンサル費用に優っているからね。

 管理会社と管理組合は、時として、あるいは、しばしば利益相反関係になる。 建物管理適正化以前の状態はまさにそういう状態だったし、長期修繕計画や工事業者選定なども同じ。管理会社に一任すれば、節約と効率の原則が働かなくなり、質の低下や財政リスクを招いてしまう。

 重松事務所を起用してから現在に至るまで、この牽制の役割を大いに果して頂いており、大変助かっています。

 マンション管理組合側に、過去の改革の経緯と契約内容に詳しい顧問コンサルタントがいると、管理会社も緊張感をもって業務に臨むので、いい加減な提案や見積もりの提示は出来ない。顧問コンサルタントは、言葉は悪いが言い換えれば「管理組合の用心棒」のようなもの。心強い存在ですよ。

 それから、対管理会社の側面が強いけれど、例えば総会対策でも頼りになる。 実は総会直前にちょっとしたトラブルが発生したんですね。我々は冷や汗をかいたのですが、重松事務所スタッフが過去の裁判例を引用した意見書を出してくれたお陰で、何の問題もなく無事終了出来ました。企業が顧問弁護士などを雇うのと同じ理由で、遥かに安い契約金額で、こういうピンチの時に、さっと味方に付いてくれる専門家は大変有用だなと改めて実感した場面でした。

 管理組合の役員は、日常は自分本来の仕事で忙しく、その上マンション管理に関する専門的知識に乏しい方が殆ど。その上、輪番制で毎年交替して就任する新役員は、改善・改革の歴史や建物管理のノウハウを知らない。そのような状況で責任ある理事や監事の務めを果たすために、適正な費用を支払って有能なコンサルタントを活用するのは賢い選択でしょう。

 コンサルタントの実力は、個人の実力や努力による部分が多いと思うが、重松事務所は個々のマンション管理士の実力があるだけでなく、会社としての規模やマンション管理に取り組む姿勢など、顧客に対する総合的姿勢が整っていると感じます。

 我々のように規模の大きなマンションでは、一戸当たりの費用負担額が軽減されて費用対効果も大きくなるので、ぜひ「用心棒」を採用するべきと思う(笑)。

――(笑)。最後になりますが、重松事務所に支払った報酬額を教えてください。

 当初の建物管理適正化プロジェクトについては約600万円。
 成功報酬タイプのコンサルは、年間削減額の50〜70%を提示した会社もあったが、重松事務所の場合はフィー形式で、1年以上にわたるプロジェクトチームの支援のほか、新しい管理仕様による管理会社の業務チェック等も含めての金額。数字だけを見ると安くは見えないが、成功報酬タイプと比較すれば数分の一な上に、実際の支援内容や管理コストの年間削減額を勘案すれば、とてもリーズナブルだと思いますね。

 それから、その後の顧問業務については、月額20万円。
 繰り返しになるけれど、当マンションは、1つのマンションに管理組合が3つ存在する複雑な権利形態なので日常の管理もとても難しいが、重松事務所がいてくれるので安心して理事会の運営が出来ていると思う。

最後に一言

――ありがとうございました。
もしよろしければ、重松マンション管理士事務所に一言お願いいたします。

 私見に基づき勝手な事を申し上げたが、今後とも引き続き、当組合とよろしくお付き合い頂きたいと願っています。

 

ご協力ありがとうございました。

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