2.私たちが目指すマンション管理とは

 「これからも住み続けたい!と思えるマンション」とはどういうマンションなのか。そして、私たちが目指すマンション管理とはどのようなものか。私たちの業務の根幹にあるこれらのことをまずはお話しさせていただきたいと思います。

私たちが目指す理想のマンション

 私たちが目指す理想のマンションは、「買ってしまったから」とか、単に「駅まで近くて便利だから」とか、そういう単純で受け身的な理由ではなく、

「これからもここに住み続けたい!と思えるマンション」

です。みなさまのマンションはいかがでしょうか?

 マンションにはそれぞれの特性や条件、環境があり、それぞれのマンションに合った形があると思います。ゆえに、杓子定規的にこれとこれとこれがあるマンション、のようにはいかないと思っていますが、それではあまりに抽象的過ぎるので、例としてマンションのイメージ(要素)を幾つか挙げてみたいと思います。

  • 居住者がいがみ合うことなく仲良く生活しているマンション
  • お年寄りやハンディキャップを持った居住者も、いつでも他の居住者の手を借りられるようなコミュニティができているマンション
  • マンション自体や初期の購入者の高齢化が進んでも、逆に若い世代も入居してきて年齢層のバランスが取れているマンション
  • 外から自宅に戻ってくるとなぜかほっとする雰囲気のあるマンション
  • 地震が発生しても、そのマンション内、または近所で、自分達でしばらく生活できるマンション
  • 居住者や近所の人との交流が活発で、人の目で防犯ができるコミュニティを持ったマンション
  • 空き家がなく、活気のあるマンション
  • 夏には夏祭りやビールパーティ、暮れには餅つき大会やクリスマスそのほかバザーや地元のお祭りなど居住者が楽しめるマンション

 「安心」「安全」「快適」「楽しい」「癒し」「コミュニティ」「自立」「機能」などのキーワードが見えてきますが、上記で列挙した中には、例えば「段差が少ない作り」「自家発電設備がある」「防犯カメラがある」「高速のインターネット環境がある」などのようなハード的なものはありません。

 もちろんそれらは「これからもここに住み続けたい!と思えるマンション」の要素になり得るものですが、お金をかけたり引っ越したりすれば簡単に手に入れられる場合がある、言ってみれば取り替えが利きやすいものであり、また、マンションで起こる様々な問題を根本的に解決するものではなかったりするからです。

 上記はあくまで一例であり、みなさまにはみなさまなりの理想のマンション像があると思いますが、心の底から「これからもここに住み続けたい!と思えるマンション」になれば、きっと「引越したくない」「売りたくない」「自慢したい」となり、そういうマンションは対外的な価値、つまり資産価値も向上するはずです。

私たちが目指すマンション管理

 そして、私たちが目指すマンション管理とは、マンション管理の視点から、そういうマンションづくりに貢献していくことです。

 マンションによっては、とても多くの問題を抱え、それらの問題に対応することだけに追われてしまい、管理組合の役員になることが、ただただ負担になってしまっているようなこともあります。

 しかし、そういう受け身の状態を脱し、みんなで「こういうマンションを創っていこう」という目標に向かって取り組んでいかれたら、マンション管理ももっと楽しくなり、結果として、「これからもここに住み続けたい!と思えるマンション」に近づいていけるのではないでしょうか。

 マンション管理組合のみなさまが抱える目の前の問題を解決していくことは私たちのとても重要な役割ですが、みなさまと一緒に楽しく理想とするマンションを創っていく、そういうお手伝いが出来ればいいな、と、私たちは考えています。
 青臭い理想論と言われればそれまでですが、私たちと一緒に理想的なマンション像を描き、「これからもここに住み続けたい!と思えるマンション」を創っていきませんか?


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